インプラントの寿命は?
長持ちさせるコツと
トラブル発生時の交換・
再手術について
インプラントは、半永久的に使用できるほどのコストパフォーマンスのよさが大きなメリットの一つです。しかし治療後の取り扱いを誤ると、寿命を縮めてしまい、再手術が必要になるかもしれません。10年から20年、30年と使い続けるためには、正しい方法でメンテナンスを行い、口腔内環境を健やかに保つことが大切です。
今回は、インプラントの寿命と、持ちが悪くなる原因を解説します。長持ちさせるコツや、もし寿命がきたときはどうすればよいのかについてもまとめていますので、ぜひ参考にしてください。
インプラントの寿命は?

まず、インプラントの平均的な寿命はどれくらいなのかを確認していきましょう。
インプラントの寿命の目安は10~15年
インプラントの寿命は、約10〜15年が目安です。実際に、治療を受けた方の9割以上が寿命に該当する年数に渡って使い続けているという調査結果が報告されています。衛生的な口腔内環境を維持できていれば、20〜30年と、平均的な寿命を越えて使い続けられる可能性もあるでしょう。
▼おすすめ関連記事
インプラント治療とは?
寿命がきたインプラントはどうなる?
一般的に、インプラントの寿命の定義は、装置の埋入から故障もしくは脱落までの期間です。したがって、寿命がきたインプラントは破損したり、顎の骨から抜け落ちたりします。
インプラントに異常をきたす寿命以外の原因
インプラントは、経年でグラつきやガタつきなどの異常が生じる場合があります。考えられる原因は、人工歯とアバットメントのネジの緩みです。ネジの緩みによるグラつきなら、多くの場合、ネジを締め直すことで改善されます。一方、アバットメントに問題があるときは、装置の交換で問題が解決できるケースが大半です。
入れ歯やブリッジの寿命とインプラントとの比較
一般的に、入れ歯の寿命は4~5年程度です。また、ブリッジの寿命は7~8年程度だといわれています。つまりインプラント寿命は、入れ歯の約3倍、ブリッジの約2倍です。
インプラントは、治療費が高額なことがデメリットだとよくいわれます。しかし、高額なのは初期費用のみであり、メンテナンス費はほかの治療法とさほど変わりはありません。さらに、入れ歯やブリッジより遥かに長持ちすることを踏まえると、非常にコストパフォーマンスに優れる治療法だといえます。
インプラントの寿命を縮める要因

インプラントの平均寿命は10~15年とされていますが、それよりも早く使えなくなってしまうこともあり得ます。インプラントの寿命を縮める理由は、主に以下の5つです。
- 日々のメンテナンスが不十分
- 喫煙をしている
- 歯ぎしりや食いしばりの癖がある
- 口腔内環境にトラブルが起きる
- 粗悪な処置が行われている
日々のメンテナンスが不十分
歯磨きなどの日々のメンテナンスを怠ると「インプラント周囲炎」にかかるリスクが高くなります。インプラント周囲炎は「インプラントの歯周病」ともいわれる感染症です。インプラント周辺の歯周組織に、細菌が感染することで発症します。インプラント周囲炎が重症化すると、顎の骨が痩せていき、インプラントのグラつきや脱落を招きます。インプラントには神経が通っていないため、インプラント周囲炎を発症しても 痛みが出ません。また、インプラント周囲炎は進行速度が早く、気付いたときには重症化しているケースも多い傾向にあります。インプラント周囲炎で歯茎や顎の骨の健康を損なうと、再手術してもまた不具合や脱落が生じる恐れがあるため、まずは病気の治療が最優先です。
インプラントが脱落するほど重症化すると、治療が大掛かりになるだけではなく、完治が難しいといわれています。メンテナンスの徹底による予防と、早期発見で、発症および重症化を防ぐことが大切です。
喫煙をしている
喫煙は、口腔内に悪影響を及ぼします。タバコに含まれる「ニコチン」の作用により、血流が滞り、身体の免疫力が低下するからです。免疫力が低下すると、歯周病やインプラント周囲炎などの感染症にかかりやすく、治りにくくなります。インプラントの寿命を伸ばすためにも、禁煙・減煙を心がけることをおすすめします。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある
歯ぎしりや食いしばりが癖になり、日常的に続けていると、インプラントに大きな負担を与え、寿命を縮める恐れがあります。インプラントの人工歯の欠けやヒビ割れは、多くの場合、歯ぎしりや食いしばりが原因です。本来、天然歯の歯根は「歯根膜」という組織がクッションとなり、噛む力を緩和しています。しかし、インプラントには圧力を和らげる役割を果たす構造がありません。そのため、歯ぎしりや食いしばりがあると、人工歯へダイレクトに負担がかかり、結果として割れたり欠けたりしてしまうのです。
口腔内環境にトラブルが起きる
歯や口腔内のトラブルは、インプラントに影響を及ぼします。たとえば、虫歯や歯周病で歯が抜けると、口腔内全体の噛み合わせのバランスが崩れ、インプラントにも負担がかかります。過度な負担は装置の寿命を縮めるため、インプラントの周辺だけではなく、口腔内全体を健やかに保つことが重要です。
粗悪な処置が行われている
一般的に、インプラントは劣化しにくい素材で作られています。したがって、寿命が縮まる原因の大半が、治療を受けた方本人の生活習慣や口腔内環境の変化によるものです。
しかし、歯科医院によっては料金を安く設定するため、未承認のインプラントや、粗悪品が使用されることがあります。粗悪なインプラントは、使用感に劣るだけではなく、平均的な寿命より持ちも悪いです。また満足のいく治療を施すには、十分な問診やカウンセリングが欠かせません。十分なカウンセリングを行わない歯科医院で治療を受けると、適用を見誤り、結果として寿命が短くなってしまうことがあります。
インプラント治療は比較的高額ではあるものの、その料金設定は安心と信頼の裏づけです。治療を検討するときは、費用の安さだけではなく、費用に対する施術内容のクオリティから、適切な歯科医院を見極めることが大切です。
▼おすすめ関連記事
インプラントの寿命を延ばすには?

インプラントをできる限り長く使い続けるためには、次のことを心がけましょう。
- 安心して任せられる歯科医院で治療を受ける
- ホームケアを丁寧に行う
- 歯科医院で定期検診を受ける
- 生活習慣を見直す
安心して任せられる歯科医院で治療を受ける
インプラント治療の大前提となるのは、信頼性の高い歯科医院選びです。事前に歯科医師のインプラントに関する実績や使用する設備・装置、治療の流れ、アフターケアの内容をチェックすることで、信頼性が見極められます。現在のかかりつけの歯科医院がインプラントに精通しているとは限らないので、治療を検討しているときは必ず専門性をチェックしましょう。
また保証期間を確認しておけば、万が一トラブルが起こったときでも安心です。疑問や不安を解消したうえで治療を受ければ、後悔が少なく、インプラントを長持ちさせることにもつながります。
ホームケアを丁寧に行う
インプラントのメンテナンスの基本はホームケアです。日々のケアで口腔内環境を清潔に保つことが、インプラントを長持ちさせることにつながります。
また、インプラントだけでなく、その周囲の天然歯の健康を維持することも重要です。毎食後のブラッシングするのはもちろん、デンタルフロスや歯間ブラシといった補助器具も活用しながら、丁寧なホームケアを心がけましょう。
歯科医院で定期検診を受ける
インプラント周囲炎を予防するためには、ご自宅でのメンテナンスに加え、歯科医院での定期メンテナンスが不可欠です。日々のブラッシングだけでは、どうしても取りきれない汚れがあり、そこに細菌が増殖してインプラント周囲炎になってしまうことがあります。
歯科医院のメンテナンスでは、歯科衛生士が専用の器具や薬剤を使ってクリーニングをするため、口腔内に溜まった汚れを隅々まで落とせます。また、定期検診で噛み合わせの悪化をすみやかに察知・調整することで、インプラントが長持ちするでしょう。メンテナンスは3カ月〜半年に1回を目安とし、定期的に受けることをおすすめします。
生活習慣を見直す
インプラントの寿命は、生活習慣によって大きく左右されます。先述のとおり、喫煙や歯ぎしり、食いしばりといった生活習慣があると、インプラントが長持ちしません。
歯ぎしりや食いしばりの癖がある方は、症状の根本治療と、就寝時にマウスピースを着けるなどの対処による負担軽減が肝心です。また喫煙習慣のある方は禁煙が推奨されますが、どうしても難しい場合は減煙で対処できることもあるため、歯科医師に相談してみましょう。
インプラントの寿命がきたらどうする?

適切なメンテナンスを怠ると、インプラントの寿命が早く来て、故障や脱落が起きる恐れがあります。また、丁寧なお手入れを続けていても、経年劣化による寿命がくることもあるでしょう。ここからは、インプラントに寿命がきたときの適切な対処法をお伝えします。
寿命がきたインプラントはすみやかに治療を!
人工歯やアバットメントの劣化による破損・故障の際は、その箇所の修理・交換で対処できます。しかし、インプラントが顎の骨から脱落した場合は、再手術が必要です。
また、口腔内環境の悪化や顎の骨の異常による脱落やグラつきが生じたときは、症状に応じた適切な治療を施し、改善してから再手術を行います。原因によっては痛みが生じたり、インプラントの異常による口腔内環境のさらなる悪化で再手術が難しくなったりすることもあるため、すみやかな対処が大切です。
インプラントの交換・再手術にかかる費用の相場
通常、多くの歯科医院で、インプラントに5〜10年の保証期間を設けています。保証期間内なら、無料でインプラントの調整・交換や再手術が受けられるため、積極的に活用しましょう。
ただし、保証の適用条件は、歯科医院やプランによってさまざまです。定期検診の受診が適用条件になっているケースが多いため、定期的に通院してメンテナンスを受けることをおすすめします。
インプラントの再手術が自己負担になると、初回より費用が高額になることも少なくありません。後悔しないよう、契約前に保証内容と適用条件をしっかりと確認してお きましょう。
まとめ

インプラントの寿命は、約10〜15年です。平均的な寿命を超えて長持ちさせ、しっかり噛める状態を維持したいのであれば、適切なメンテナンスと、インプラントに負担をかけない生活を心がけましょう。
健やかな口腔内環境を取り戻し、それを長持ちさせたいなら「あんしんインプラント」へご相談ください。技術・実績・設備などの厳しい基準をクリアした提携歯科医院とのネットワークと、充実のサポート・保証内容で、安心のインプラント治療を提供します。 の提携医院数は145院で、年間1万6千人以上の紹介実績があります。まずはお問い合わせもしくはガイドブックのご請求から、ぜひお気軽にお申し込みください。
>>インプラント治療のご相談は「あんしんインプラント」へ
>>【無料】インプラントガイドブックのご請求はこちら
>>【無料】カウンセリングのお申し込みはこちら