インプラントの
術後メンテナンスとは？
頻度・費用や自宅での
お手入れのやり方

インプラント治療のメリットを最大限に活かすには、定期的なメンテナンスが不可欠です。

もしケアを怠った場合、装置の劣化を招いて寿命が縮まるほか、口腔内環境を悪化させる恐れがあります。

今回は、インプラント治療後のメンテナンスについて解説します。

通院の頻度やメンテナンスにかかる費用のほか、自宅でのケアのやり方も紹介しているので、ぜひ参考にしてください。

インプラントのメンテナンスでは、まず口腔内の検診を行います。

口腔内全体をチェックし、もし口腔内に不具合やトラブルがある場合は、状態に応じて調整します。

メンテナンス時には、CT検査やレントゲン検査を行います。

インプラントを埋め込んだ顎の骨のほか、残っている歯の根本とその周辺の骨もチェックし、口腔内全体の内部の状態を細部まで把握することが目的です。

メンテナンスの際には、インプラントのチェックと調整に加え、口腔内全体をクリーニングします。

「PMTC（プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング）」と呼ばれる、専門的かつきめ細やかな自由診療のケアです。

専用の器具や洗浄剤を使用して「バイオフィルム」と呼ばれる歯に残った歯垢や歯石、着色などの頑固な汚れを除去します。

通院メンテナンスでは、診察後に、磨き残しの多い部分などを踏まえたホームケアの改善点をフィードバックしてもらえます。

定期的な通院メンテナンスも重要ですが、日々のお手入れがインプラントおよび口腔内全体の状態や寿命を大きく左右します。

適切なグッズで正しくケアする方法を教われば、セルフメンテナンスの質がぐっとよくなるはずです。

インプラント治療後は、口腔内環境やホームケアの状況によっても異なりますが、3カ月〜半年に1回程度を目安にメンテナンスを受けるのが理想的です。

違和感や気になることがあるときは、すみやかに受診してください。

歯科医院によっては、定期検診の訪問診療や送迎を行っている場合もあります。

通院が大変な方は、事前に相談してみるとよいでしょう。

インプラントのメンテナンスにかかる費用は、1回あたり数千～1万円程度が相場です。

治療と同じく自由診療となるため、保険が適用される一般的な歯科検診と比べ高額になる傾向にあります。

メンテナンス費用や通院にかかった交通費などは、医療費控除の対象です。

確定申告で一部が還付されるほか、節税にもつながるため、経済的な負担が軽くなるでしょう。

また、術後の保証期間内で、数回分の無料メンテナンスを提供している歯科医院やプランもあります。

たとえば「あんしんインプラント」では、術後3回までのメンテナンスと、最長10年の再治療が無料です。

ブラッシング（歯磨き）のやり方は、天然歯とほとんど変わりません。

歯にブラシの面を当てて細かく動かし、インプラントと歯茎の境目まで優しく丁寧に磨きましょう。

ケアグッズは、市販のもので構いません。

歯ブラシは、インプラントや周囲の歯茎を傷つけないよう、毛先が柔らかめのものが適しています。

歯磨き粉は、研磨剤を含まないもしくは低研磨のものが推奨されます。

ただしオーバーデンチャーを装着した場合は、通常のケアグッズだと傷がつく恐れがあるため、必ず専用品を使ってください。

インプラントや歯の間はブラシが届きにくく、歯茎の隙間や奥に汚れや食べかすが溜まりやすいため、デンタルフロスや歯間ブラシの使用が推奨されます。

どのグッズを選ぶべきか悩んだときは、定期メンテナンスの際に歯科医師や歯科衛生士に相談してみましょう。

なお、オーバーデンチャーを装着している場合は、歯と歯茎の間に隙間がない構造になっているので、デンタルフロスや歯間ブラシは不要です。

デンタルリンスとは「マウスウォッシュ」や「洗口剤」とも呼ばれる液体歯磨きです。

口腔内を殺菌・消毒し、歯垢がつきにくい状態にしてくれるほか、口臭も予防できます。

フッ素が含まれているデンタルリンスなら、残った歯の虫歯予防にも効果的です。

特に夜間は唾液の量が減り、細菌が繁殖しやすくなるため、就寝前のケアに取り入れるとよいでしょう。

ただし、インプラントの術後すぐは、デンタルリンスの使用は控えてください。

また、使用頻度の目安は、1日に3回までです。

デンタルリンスを誤った方法で使用すると、口腔内環境のバランスが崩れ、感染症を引き起こす原因になる恐れがあります。

オーバーデンチャーを装着した場合に限り、通常のケアのほか、義歯（入れ歯）洗浄剤を使ったメンテナンスができます。

使用方法は、インプラントを取り外した後、洗浄剤につけておくだけです。

毎日使用する必要はありませんので、汚れ具合や必要に応じて、通常のケアグッズと併用してください。

インプラントの治療後、もし適切なメンテナンスを行わなかった場合、次のようなリスクが生じます。

• 噛み合わせが悪くなる
• 口腔内環境が悪化する
• インプラントの寿命が縮まる
• 異常やトラブルの発見が遅れる
• 保証制度の対象外になることがある

メンテナンスを受けずにいると、徐々に噛み合わせが悪くなることがあります。

噛み合わせが悪いまま放置すると、しっかり噛めなくなり、インプラントのメリットが十分に活かせません。

よく噛めないと、消化不良になりやすいほか、口元のゆがみや顎の骨が痩せる原因にもなります。

インプラントは、天然歯より歯垢・細菌などが隙間や奥に入り込みやすい構造です。

セルフメンテナンスだけでは、口腔内環境が悪化し、感染症が起こりやすくなります。

特にインプラントを埋め込んだ箇所周辺の歯茎は、メンテナンスを欠かすとインプラント周囲炎にかかる恐れがあるため注意してください。

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インプラント周囲炎とは？初期症状や原因と治療・予防方法を解説

インプラントの寿命の目安は約10〜15年です。

しかし、メンテナンスが不十分だと、一般的な寿命より早くインプラントの劣化や故障、脱落などの不具合が生じやすくなります。

インプラント治療後は感覚が鈍くなることがあり、気づかない間にトラブルが悪化するケースもめずらしくありません。

症状が深刻になってからでは治療が大掛かりになり、時間もかかります。

自覚症状やトラブルが何もなくても、年に最低1〜2回程度は定期メンテナンスを受けてください。

インプラント後の保証制度は、定期的なメンテナンス受診が条件になっていることが多いです。

もし定期検診を欠かした場合、保証の対象外となることがあるため、術後は必ずメンテナンスを受けましょう。

治療した歯科医院とは別の歯医者でメンテナンスを受けるときは、情報共有が重要です。

自身で基本的な情報を把握しておくことも大切ですが、以前通っていた歯科医院に依頼すれば、紹介状（診療情報提供書）を発行してもらえます。

発行の費用は、歯科医院によって異なりますが、一般的には数千円程度です。

メンテナンスを受ける歯科医院に持参すれば、スムーズに情報を共有できるでしょう 。

インプラントの性能を最大限に高め、健やかな口腔内環境と美しい口元を長く保つためには、日々のホームケアと、定期的な通院メンテナンスが肝心です。

使用感や見た目に違和感があるときはもちろん、特に何もなくとも、3カ月〜半年に1回は定期検診を受けましょう。

「あんしんインプラント」では、治療後のメンテナンスなどの保証内容が充実したプランを提案しています。

術後の定期検診は3回まで、故障や不具合のメンテナンスなら最長10年間に渡って無料です。

術前はもちろん、治療後の不安も軽減する充実のサポート内容となっていますので、ぜひご利用ください。

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