ストローマンのインプラントの価格は?
特徴・評判と多くの歯科医院に選ばれる理由
インプラント治療に関して「ストローマン」というワードを耳にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
ストローマンとは、インプラント装置を製造するメーカーです。
世界4大メーカーの一つに数えられ、その機能性の高さから多くのインプラント専門医から厚い信頼が寄せられています。
今回は、ストローマンのインプラントの特徴や費用の目安など、多くの方が気になるポイントを解説します。
ストローマンのインプラントとは

「ストローマン」とは、スイスのバーゼルに本拠地を置くストローマン社のインプラントの通称です。
その歴史は古く1974年から臨床応用され始め、現在に至るまでに1,400万本を超える埋入実績を誇ります。
近年は、インプラント学術団体「ITI(International Team for Implantology)」と提携し、よりよい装置の開発に取り組んでいることでも有名です。
ストローマンのインプラント1本あたりの平均価格

ストローマンのインプラントは、1本あたり平均総額が35万〜55万円です。
品質のよいシステムを選択すると、40万〜60万円程度かかることもあります。
どのシステムがよいかは個々の症例や予算によって異なるため、ネームバリューだけではなく、カウンセリングで歯科医師とじっくり相談したうえで選択することが大切です。
ストローマンのインプラントの特徴と評判

ストローマンは、豊富な臨床データを有し、さまざまなシステムを開発しているメーカーです。
世界70カ国以上で使用され、数多く存在するインプラントメーカーの中でシェアNO.1を誇ります。
ストローマン社のインプラントの特徴は「SLAサーフェス(Sand-blasted Large-grit Acid-etched)」というサンドブラスト処理と酸処理を組み合わせた表面加工です。
インプラントと骨の結合を促す独自技術で、短期間で安定性の高い治療を実現しました。
また、素材にもこだわりがあり、チタンに15%のジルコニアを配合することで、高い結合力と強度を両立しています。
成功率や予後もよく、世界中の歯科医師から大きな信頼が寄せられています。
ストローマンのインプラントの寿命

ストローマン社が提供している情報によると、同社のインプラントの10年生存率は98.8%です。
また、インプラント周囲炎がなく、トラブルの自覚症状もない方の割合は97%となっています。
適切なメンテナンスを継続すれば、10年を超え、半永久的に使用することも可能です。
信頼性が科学的に証明されていることも、世界中から多くの信頼が寄せられている秘訣だといえます。
ストローマンインプラントの主な製品一覧

ここでは、ストローマンの代表的な3種類のインプラントについてみていきましょう。
X-LINE
「X-LINE」はストローマンの最上位モデル。
インプラント埋入と同時に人工歯を装着する「即時荷重」に特化した装置です。
ボディに製品名の由来でもある「ダイナミックフルート」という切れ込みが入っており、骨の結合力が高められています。
また、ネック部分がスリムなスクリュー形で、ネジ山が立体的な両刃となっている点も特徴です。
X-LINEは顎の骨が弱い症例でも安定性が高く、骨造成せずにインプラント治療が受けられる可能性が高まります。
従来の「BLXインプラント」のほか、2025年9月からは新たに「TLXインプラント」が発売され、臨床応用が進んでいます。
ボーンレベル インプラントライン
「ボーンレベル インプラントライン」は、ストローマンの製品の中でも、自然な仕上がりになることを重視したシステムです。
顎の骨に埋め込むフィクスチャー(インプラント体)と連結部分となるアバットメントが別々になった構造で、安定性にも優れます。
前歯専用のインプラントなど、審美性に優れる製品が多いです。
ティッシュレベル インプラントライン
ストローマンの「ティッシュレベル インプラントライン」は、1回法の治療に適したシステムです。
顎の骨にフィクスチャーを埋め込んだ際、アバットメントの頭が出る構造となっています。
また、独自の表面処理と素材を採用することで、治療時間の短縮と、強度の向上を実現していることも特徴です。
治療工程がシンプルなほか、埋め込んだ後のメンテナンスや清掃もしやすくなっています。
ストローマンのインプラントを選ぶ3つのメリット

ストローマンのインプラントは、主に次の3点から選択するメリットが大きく、多くの歯科医院で採用されています。
- 長期的に安定して使い続けられる
- 選択肢が豊富にある
- メンテナンスや再治療が受けやすい
長期的に安定して使い続けられる
ストローマンのインプラントは、徹底した品質管理と、膨大な臨床データから安全性が確立されています。
骨との結合力を最大限に高める構造になっており、短い治療期間で、より安定した性能を維持できるのです。
選択肢が豊富にある
ストローマンのインプラントは、ラインナップが豊富です。
それぞれ大きさや形状、素材に特徴があり、個々の症例や好み、予算に応じて選べます。
メンテナンスや再治療が受けやすい
インプラントの装置は基本的に互換性がなく、もし不具合が発生したとき、取り扱いがない歯科医院では治療できません。
ストローマンのインプラントは、世界で多くのシェアを占め、国内でも幅広い歯科医院で採用されています。
引越しなどで転院を余儀なくされた場合でも、ストローマンのインプラントを選んでおけば、問題なくメンテナンスや再治療が受けられる可能性が高いでしょう。
ストローマンのインプラントを選ぶデメリット

ストローマンのインプラントは、決して安い価格ではありません。
費用面だけみると、ほかにもっと安いインプラントも数多く存在します。
しかし、ストローマンのインプラントの価格には、きちんとした理由があります。
高度な独自技術と素材、研究・開発への投資など、品質と安全性を高めるさまざまな企業努力が価格にも反映されているのです。
安全性を担保し、よりよいインプラント治療を提供するためには、価格だけではなく安全性や品質を重視したメーカー選びが欠かせません。
価格が安いからといって安易に飛びつくと、非認可で安全性に不安のあるインプラントを使用していたり、治療内容が不適切だったりと、さまざまなリスクが生じます。
インプラントは高額な治療法だからこそ、長い目でみたコストパフォーマンスで判断することが大切です。
ストローマンのインプラントに関してよくある疑問・質問

以下では、ストローマンのインプラントに関してよくある3つの質問をピックアップしました。
ストローマンのインプラントが向いている人とは?
ストローマンのインプラントが向いているのは、インプラント治療に安心感と信頼性の高さを求める人です。
長期的に安定した品質を誇るストローマンのインプラントなら、治療のリスクを最小限に抑え、満足のいく結果が得られる可能性が高いといえます。
ストローマンのインプラントにかかる費用負担を抑えるには?
ストローマンのインプラントは高額ではありますが、歯科医院やプランの中には、お得なパッケージ料金で治療を提供しているケースもあります。
術前・術後のサポートや保証など体制が充実している歯科医院で治療を受ければ、治療後も安心して過ごせるでしょう。
また、インプラントは医療費控除の対象です。
確定申告で一部の還付と税控除が受けられるため、費用負担を抑えることにつながります。
くわえて、歯科医院やプランによっては分割払いに対応していることもあるため、活用すればまとまった費用の用意が難しい方でもストローマンのインプラントが選択できるでしょう。
ストローマンとほかのインプラントメーカーの違いは?
世界には、ストローマンのほか、さまざまなインプラントメーカーが存在します。日本国内で使用されているメーカーだけでも50〜100社に上り、それぞれ形状や素材、表面構造、サイズなどに異なる特徴を持っています。
有名なのは、ストローマンを含め世界4大インプラントメーカーと称される「ノーベルバイオケア」「アストラテック」「ジンヴィ」です。
いずれも世界的なシェアが多く、臨床データも豊富に有しています。
各メーカーの製品の特徴を知り、個々の症例に適したインプラントを選ぶことで、治療の満足度が最大限に高められるはずです。
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