インプラントのセカンドオピニオンについて
費用や転院したいときのチェックポイント
インプラント治療で不安を感じたら、セカンドオピニオンを受けることが推奨されます。
複数の歯科医師の意見を聞くことで、よりよい選択ができるようになるからです。
今回は、インプラント治療におけるセカンドオピニオンの重要性を解説します。
セカンドオピニオンを受ける歯科医院の選び方や費用感、受診前の注意点もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
そもそもセカンドオピニオンとは?

「セカンドオピニオン」とは、現在受けている医療・治療について、主治医とは別の医療機関・医師に、第二の意見を求めることを指します。
満足度の高い医療を提供するためには、十分な説明を受けたうえで、患者自身が納得して選択する「インフォームド・コンセント」が重要です。
複数の医師や専門家の意見を聞くことで、治療を受ける方の選択肢が増え、柔軟な判断が可能になります。
なお、セカンドオピニオンを求めたからといって、必ずしも転院する必要はありません。
セカンドオピニオンは、医療を受けるすべての方が持つ正当な権利です。
治療の安心感を高めるためにも、気軽に受けてみることをおすすめします。
インプラント治療でセカンドオピニオンが重要な理由

インプラント治療では、セカンドオピニオンの重要性が特に高いといえます。
ここでは、その4つの理由をみていきましょう。
歯科医師によって専門や見解が異なるから
一般歯科の名医だからといって、インプラントにも精通しているとは限りません。
特にインプラント治療は、歯科医療の中でも高度な知識と技術が要求される分野です。
インプラントに関する専門性が高く、卓越したノウハウを有するからこそ、個々の症例に最善の治療計画が立てられます。
セカンドオピニオンで複数の歯科医師の意見を聞くことで、満足のいく治療が受けられるようになるはずです。
症例ごとに適した治療法が変わるから
インプラントには複数の治療法・術式や装置があり、どの方法やメーカーが最適かは個々の症例によって変わります。
同じインプラントの専門医でも、歯科医師によって見解や判断が異なるケースもめずらしくありません。
セカンドオピニオンで複数の意見を聞き、多角的に判断することで、治療を受ける方にとってより良い治療法が選択できるようになります。
歯科医院によって料金体系が異なるから
セカンドオピニオンは、インプラント治療を適正価格で受けるために必要なプロセスでもあります。
公的保険が適用されないインプラントの料金設定は、ある程度の相場はあるものの、歯科医院の判断に委ねられる部分が大きいからです。
同じような治療でも、院内設備や使用するインプラントのメーカー、施術内容で差が出ることがあります。
また、提示されている金額が安くても、内訳が不明瞭で後々追加で費用を請求される可能性もないとはいい切れません。
どこでインプラント治療を受けるか検討する際は、複数の歯科医院に相談し、治療計画と費用の内訳を確認したうえで選ぶことが大切です。
納得して治療を受けることが大切だから
民法上、インプラントを含む医療行為は、基本的に「準委任契約」に分類されます。
最善の行為を提供することは保証されているものの、その結果までは担保されません。
もし患者の満足のいく結果が得られなくても、提供された医療行為自体に問題がないと判断されると、医療機関や医師に責任を問えないのです。
インプラントのような大掛かりで高額な治療は、納得感が満足度に大きく影響します。
長期的なQOL(生活の質)の維持・向上のためにも、さまざまな意見を求めて視野を広げ、自身に最善の治療法を選択することが重要です。
インプラントのセカンドオピニオン先を選ぶ5つのポイント

インプラント治療のセカンドオピニオンを受ける歯科医院を選ぶ際は、次の5つのポイントをチェックしましょう。
- 豊富な実績があるか
- 設備・環境が充実しているか
- 学会に所属しているか
- 付帯手術に対応しているか
- 親身になって相談に乗ってくれるか
豊富な実績があるか
セカンドオピニオンを求める先は、実績の豊富な歯科医院・歯科医師を選ぶことが推奨されます。
多くの経験を積んだ歯科医師は、その分幅広い症例に対応しているからです。
豊富な知見と卓越した技術で、難症例にも対応でき、満足のいく治療法を提案できる可能性が高いといえます。
設備・環境が充実しているか
インプラントでは外科手術を伴うため、院内の衛生管理の徹底とオペ室同等の設備環境が欠かせません。
また、口腔内と顎の骨の状態を正確に把握することが大前提となるため、専門性の高い歯科医院の多くは歯科用CTスキャナやサージカルガイドをはじめとする優れた検査・補助設備を導入しています。
設備・環境が充実した歯科医院にセカンドオピニオンを求めれば、精度の高い検査が受けられるほか、もし治療を受けることになった際にも安心です。
学会に所属しているか
学会への所属の有無は、インプラント治療の専門性を見極める基準の一つです。
インプラント治療は日々進歩しており、最新情報を得るためには、学会に所属していなければなりません。
インプラントの代表的な学会には「日本口腔インプラント学会」「日本顎顔面インプラント学会」「ICOI(口腔インプラント学会)」「ISOI(国際口腔インプラント学会)」などがあります。
各学会に所属し、専門医や認定医、指導医などの資格を有している歯科医院は、インプラント治療の専門性が高いといえます。
付帯手術に対応しているか
インプラント治療では、事前に顎の骨の厚みや歯肉の量を増やすといった付帯手術を要することがあります。
付帯手術は難易度が高く、高度な設備・環境整備が求められるため、対応していない歯科医院も少なくありません。
付帯手術が行えないことで、インプラント治療を断られるケースもあります。
インプラントの付帯手術に対応する歯科医院にセカンドオピニオンを求めれば、治療が受けられるようになるほか、選択肢が広がるかもしれません。
親身になって相談に乗ってくれるか
歯科医院によっては、高圧的な態度や決めつけで患者の不安をあおったり、強引に治療や転院を勧めてきたりするケースもあるようです。
また、費用の安さだけを強調し、十分な説明が得られないこともあるかもしれません。
こうした歯科医院では、有益な意見は得られないため、再度別の歯科医院でセカンドオピニオンを受けることをおすすめします。
インプラントの治療を受ける歯科医院とは、治療期間および定期的な通院メンテナンスを要することを踏まえると半永久的ともいえる長い付き合いとなります。
患者の不安に寄り添い、親身に相談に乗ってくれる歯科医院にセカンドオピニオンを受けることで、治療に対する安心感が高まるでしょう。
インプラントのセカンドオピニオンにかかる費用

先述のとおり、インプラント治療は原則として保険適用外の自由診療であり、セカンドオピニオンの際も同様です。
歯科医院の裁量で料金や診察内容を設定でき、全額自己負担になるため、一般歯科より費用が高額になる傾向にあります。
インプラントに関する相談費用は、セカンドオピニオンを求める歯科医院によっても異なりますが、数千〜数万円程度が相場です。
初診相談を無料で提供しているケースもあるので、活用すれば費用を抑えてセカンドオピニオンが受けられます。
インプラント治療でセカンドオピニオンを求める際の注意点

インプラント治療に関するセカンドオピニオンを受ける際は、次の2つのポイントを押さえておきましょう。
- 聞きたいことを事前にまとめておく
- 現在のかかりつけ医に情報を共有する
聞きたいことを事前にまとめておく
セカンドオピニオンで相談できる時間には限りがあります。
歯科医院によっても異なりますが、1枠あたりの一般的な診察時間は数十分〜1時間程度です。
計画的に質問しなければ、あっという間に時間が過ぎてしまい、聞き漏らしてしまうこともあります。
あらかじめ聞きたいことを明確化して整理し、説明しやすいようにまとめておきましょう。
必ず聞くべきことは、個々に最適な治療法・治療計画とその理由、費用、保証内容です。
かかりつけ医がある場合は、紹介状を発行してもらうことで、スムーズに状況が説明できるようになります。
現在のかかりつけ医に情報を共有する
セカンドオピニオンを求める際には、インプラント治療を受けることをかかりつけ医に共有しておくことをおすすめします。
事前に報告すれば、必要に応じ、これまでの診療記録を提供してもらえるからです。
セカンドオピニオンは患者が当然持っていてしかるべき権利なので、気兼ねせず相談してみましょう。
なお知らせたくない場合は、患者の同意なしに個人情報を漏らすことは基本的にないため、バレる心配はありません。
まとめ

満足のいくインプラント治療を受けるには、情報や自身の状態を正確に把握し、納得したうえで選択することが重要だといえます。
インプラントに関する知見が深く、親身になって相談に乗ってくれる歯科医院にセカンドオピニオンを求めることで、多角的な視点から判断できるでしょう。
「あんしんインプラント」では、インプラント治療やそのセカンドオピニオンを検討している方へ、全国の提携歯科医院を紹介しています。
実績が豊富で信頼できると評判の名医とおつなぎしますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。
>>お近くの提携歯科医院の検索はこちら
>>【無料】インプラントガイドブックのご請求はこちら